シンガポールに会社を設立したら、1年で一体どれくらいの経費がかかるのでしょうか?

picture of office desk シンガポール法人設立

海外進出を既に経験済みで、HQが海外進出のノウハウを持っている企業は別として、
日本から進出して、新たにシンガポールに法人を設立する場合は、
殆ど手探り状態で、シンガポールに進出して来る方々の方が多いのが、
実情ではないでしょうか。

予算取りをする際にも、
法人を設立した場合、いったいどれくらいの経費が1年間にかかるものか、
大まかでもよいから、事前に把握しておきたい方々も多いと思います。

そこで今回は、新しくシンガポールに進出してくるベンチャーや中小企業の方々のために、
シンガポールでオフィスを借りて、
日本からの駐在員を一人常駐させ、
ローカルの従業員を1,2名雇用した場合の、
ごく平均的な費用についてお話しさせて頂きます。

 

シンガポールで会社を運営していく場合、日本と大きく異なる経費は?

まず、会社を運営していく上でかかる経費をざっとあげてみましょう。

・人件費
・事務所家賃
・光熱費
・事務機器などの設備費用
・交通通信費
・広告宣伝費 (接待・交際費を含む)
・税金

この中で、日本と金額や解釈が異なる物に関して説明していきます。

 

 

まずは住宅費

これは給与に含めるか、
別途会社が住宅を借り上げる形にするかは各企業で扱いが異なると思います。

シンガポールの場合、ある一定の給与額をクリアしないと就労許可がでません。
なので、ほとんどの企業が
住宅費を給与の一部として盛り込んでしまっているところが多いようです。

給与に含めた場合でも、形の上では個人が負担することになっていても、
最終的には会社の経費です。

シンガポールの住宅費が日本と比べて、どうなのか調べてみましょう。

シンガポールの住宅費は東京23区と比べても高額となります。
ここ5,6年で、日本のような単身用のワンルームのマンション(こちらではコンドミニアムと言います)も増えてきましたが、
それでも中心地から電車で30分以内程度の距離で、日本円で15,6万円ぐらいします。

ご家族で住むことになれば、最低でも住宅費に20万円は必要となるでしょう。

 

契約時にかかる費用ですが、

住宅を借りる際は、2か月分のデポジット(補償金)が必要です。
その他、契約書用の印紙税(月額の家賃の約10%に相当)も必要となります。

単身で、ざっと50万円ぐらい。
ご家族帯同となると、70万円程は最初に必要になります。

 

年間では、
単身者 5万円+150万円=155万円
家族帯同 7万円+210万円=317万円ほどの出費が予定されます。

 

 

オフィスの賃貸料

オフィスに関しては、
シンガポールで会社を運営して行く時にかかる経費についてーオフィスの家賃など
で詳しくご説明させて頂いています。
こちらも併せて、ご覧ください。

 

今回は、従業員が2,3名程度の会社で、
500スクエアフィート(50平米弱)のオフィスを借りると仮定します。
*サービスオフィスではなく、一般のオフィスを借りる事を前提とします。

家賃は月額、日本円で約24万円
場所は、ラッフルズシティの駅から歩いて5,6分の距離の物件とします。

こちらも住宅同様、2か月分の補償金と契約書の為の印紙税。

トータル3か月相当の家賃+月額家賃の10%弱の印紙税が必要となります。
シンガポールの場合、日本で所謂共益費に当たるものは、
家賃の中に含まれている場合が多いです。
今回の場合も、含まれています。

初月にかかる費用は、大体80万円弱となります。
年間では、340万程度でしょうか?

日本に比べると保証金が2~3か月分で済むので、
その点は大きな開きがあります。

 

 

光熱費・通信費、設備費用

オフィスの光熱費は、
上記ぐらいの広さのオフィスであれば、毎月S$150からS$250程度、
インターネットは、ローカルのプロバイダー利用で、
S$100位からあるようです。

シングテルブロードバンド

因みにシンガポールにはNTTも進出しています。日本語のサービスを受けたい企業の方にはお勧めです。
NTTさんのグローバルサイト

これ以外に、コピー機のレンタル、固定電話などを含めると、
オフィスを維持していく上で、家賃以外に最低月に4~5万円程度が必要になりそうです。

 

 

日本からの駐在員に関する経費

日本から駐在される方の給与は、
就労許可(EP)の兼ね合いも考えて算出してください。

シンガポールでは、外国人(EPホルダー)に対しては、
特に年金やなど会社が負担する費用はありません。

所得税に関しては、累進課税方式となっています。
2016年12月現在、個人の所得税の最高税率は20%です。

来年の納税(2016年度分)からは引き上げが予定されています。

*2017年度から、個人所得税の最高税率は22%に引き上げられました。

個人所得税に関しては、
▶ シンガポールの個人所得税の税率と控除について
 シンガポールの個人所得税の納税方法等について、分かりやすく説明いたします
で詳しくご説明させて頂いていますので、参考にしてください。

政府が定める医療の保険制度は外国人に対するものではありません。
医療費は個人負担と考えてください。

私立の病院に行った場合かなりの負担が予想されます。
その為、日本で駐在員用の保険に加入される事をお勧めします。

民間の保険に現地で加入する場合、
従業員がそれほど多くない会社ですと、
保険の内容にもよりますが、
かなりの高額になるという事を理解しておいてください。

 

現地スタッフを雇う場合の給与

シンガポールには、最低賃金という取り決めはありません。
但し、ある程度の金額を提示しないと良い従業員を見つけるのは難しいです。

学歴社会のシンガポールでは、
大卒の給与は日本と比べると、だいぶ高く設定されているようです。

 

良い学校の出身者にこだわらない場合、
一般的な事務職であれば、S$2,500 ぐらいから。
営業職はS$3,000位からを目安にして頂ければよいと思います。

 

ローカル社員を雇う場合は、雇用主は給与の他にCPFを支払う必要があります。
CPFとは、すごく簡単に言ってしまうとシンガポールの年金制度のようなものです。

*厳密には日本の年金の仕組とは大分異なるので、
きちんとしたことが知りたい場合は、
 シンガポールの年金制度ーCPFについてをご覧ください。

 

雇用主側のCPF負担額は、55歳以下で基本給の17%。

という事は、S$3,000の給与で採用した人には、
毎月S$3,510 の支払いをしなければなりません。

これ以外にも、SDLと言う税金の支払い義務も生じます。
ただ、こちらの税金は最高支払い金額が月額S$17なので
それほど気にかける必要はありません。
Skills Development Levy System (英語)

 

高卒、あるいは専門学校卒の一般総務職と営業の社員を一人ずつ雇った場合、
年間でおおよそ、日本円700万円弱の経費がかかります。(ボーナス含む)

 

本当に大雑把にご説明させて頂きましたが、
これでもざっと1,100万程度の経費となります。

会計の諸費用は、
当地での事業にもよりますが日本と同等ぐらいの金額を
見越しておけば問題はないと思います。

尚、上記の総計には、日本人の駐在員の方の給与は含まれておりません。

 

シンガポール進出を決定する要素は?

以上を基準に予算取りをして、
「ローカルのスタッフの雇用は、しばらく見合わせる」とか、
反対に
「日本からの駐在を置かず、ローカルスタッフに現地を任せて、
定期的に日本からスタッフを派遣する」
のように、
それぞれの会社のスタンスにあった進出方法を、お考え頂ければよいのではないでしょうか。

あるいは、これだけの経費を支払って、
果たしてシンガポールに進出するメリットがあるかという事を、
じっくり検討されるのも良いかもしれません。

 

他社が海外に進出したから、これからはグローバルな時代だと皆が言っている。
などの理由で、安易に海外進出する事だけは避けてください。

 

次回は、シンガポールの進出を決定した際に気になる、
現地の従業員の募集や待遇、給与などに関して詳しく見ていきます。


当社ではシンガポールヘ進出される企業の皆様、

また移住をお考えの皆様のサポートをさせて頂いております。

 

当地での移住をご検討中の方は、

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そして、会社設立等については、

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も併せてご覧下さい!

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