本ブログ、「シンガポールでビジネス」とは全く関係のない画像。
いったいここはどこでしょう?
2016年2月23日に発表された、
マーサー「2016年世界生活環境調査(QUALITY OF LIVING SURVEY) ‐都市ランキング」
で、最も生活環境の水準が高い都市に3年連続で選ばれた都市の画像です。
ちなみに、その都市はオーストリアの首都ウィーンです。
生活水準が高いかどうかは、暮らしたことがないのでわかりませんが、
芸術的で、とってもロマンチックな都市ですよね。
まずは、この調査を行ったマーサについて、
少しだけ、ご説明させてください。
マーサーはアメリカに本社を置く、
世界最大の組織・人事マネジメント・コンサルティング会社です。
各国の主要な企業は、マーサーから発信される様々な調査に基づいて、
従業員の福利厚生や各国への駐在の報酬を定めています。
今回の世界生活環境調査の結果も、
ハードシップ手当(危険手当)や駐在時の報酬額を定める際の判断材料として多くの企業が参考としています。
ランキングが低い都市に赴任する人は、
ハードシップ手当(危険手当)が多く支払われる可能性が高いという事です。
20年ぐらい前までは、確かシンガポールもハードシップ手当の対象国だったと記憶しております。
欧米のエクスパッドにとっては、
シンガポールはファーイースト(極東)の地だったわけであります。
それが今では、日本を軽く抜き去ってしまいました!
シンガポールの成長恐るべしです。
*2023年 世界生計費調査-都市ランキングでは、シンガポールは香港に次いで第2位。
2016年にトップだったウイーンはなんと25位になっていました。
世界各都市のランキングを見てみましょう!
まずは、世界のトップ10とワースト10から
調査国230か国のトップ10とワースト10の国々です。表をご覧ください。
上位10か国 | ||
順位 | 都市 | 国 |
1 | ウィーン | オーストリア |
2 | チューリッヒ | スイス |
3 | オークランド | ニュージーランド |
4 | ミュンヘン | ドイツ |
5 | バンクーバー | カナダ |
6 | ジュッセルドルフ | ドイツ |
7 | フランクフルト | ドイツ |
8 | ジュネーブ | スイス |
9 | コペンハーゲン | デンマーク |
10 | シドニー | オーストラリア |
上位の10か国は、発展している都市で且つ、
風光明媚な都市が多いですね。
でも、どこも物価が高そうです。
お次は、下位の10か国です。
元のデータが英語なので、国名はわかっても、都市名の読み方が…
キンシャサ、ダマスカス、バクダード以外は知りませんでした。
ワースト10位の都市は全てその国の首都となります。
地理の勉強になりました!
下位10か国 | ||
順位 | 都市 | 国 |
221 | コナクリ | ギニア共和国 |
222 | キンシャサ | コンゴ民主共和国 |
223 | ブラザヴィル | コンゴ共和国 |
224 | ダマスカス | シリア |
225 | ンジャメナ | チャド |
226 | ハルーツーム | スーダン |
227 | ポルトープランス | ハイチ |
228 | サヌア | イエメン |
229 | バンギ | 中央アフリカ共和国 |
230 | バグダード | イラク |
下位の都市は、アフリカと中東に集中してます。
イラクのバクダードがワースト1位というのは、ちょっと意外でした。
シリアの方が現在では危険度が高そうなのですが…
アジア最高位はシンガポール!
アジアで最高位に輝いたのは、シンガポールです。
昨年と同様に、世界で26位にランキングされています。
一人当たりのGDPで日本より上回っている国とはいえ、
東京よりも上位にランクされているのは、正直意外でありました。
マーサがアメリカの企業である事、
また、メインが欧米の駐在員向けの調査である事から
英語が使えるというのが、
シンガポールのアドバンテージになっているのではないでしょうか。
さらに、治安の面では、シンガポールは堂々の世界8位。
日本の各都市(神戸、大阪、名古屋、東京、横浜)は32位。
5都市すべてが同じ順位というあたり、どうやって順位付けしたかがちょっと不思議ですが、(大阪と東京の治安の良さは絶対に違うと思うのですが)
欧米人にとって、シンガポールは日本と比べても、格段安全な都市というわけですね。
主要先進国の都市の順位、サンフランシスコ(28位) ボストン(34位) パリ(37位) ロンドン(39位)という結果を見ると、
シンガポールの26位というのは、なかなかすごい結果と言えるでしょう。
ちなみに日本ですが、3都市がトップ50位にランクイン
– 東京(44位)、神戸(46位)、横浜(49位)という結果です。
アジアの他の他の主要都市は、
香港(70位)、 ソウル(73位)、台北(84位) クアラルンプール(86位)。
中国は101位の上海がトップです。
シンガポールとは相当開きがありますね。
国家のグローバル化を目指すなら
このランキングを見ていると、
生活環境調査というよりは、
欧米の駐在員が駐在してみたい都市のランキング調査に見えてしまうのは、
私の偏見でしょうか?
でもそんな中、アジアで断トツトップのシンガポールは、
世界から認められたグローバルな国家だという事がわかります。
世界最大手のコンサル会社から、アジアで一番生活環境が良いとお墨付きをもらうことはやはり海外の優良企業を誘致するうえでも、大きなメリットになると思います。
このような世界ランキングの情報を、シンガポールのマスコミがいち早く紹介するという事は、常に他からどう見られているかを気にしているシンガポールの姿勢がうかがわれるような気がします。
英語を日本語に翻訳するためのタイムラグがあるとは言え、
日本は海外からの情報に少し疎いのではないでしょうか。
グローバル化を本気で日本が勧めていく気であれば、
シンガポールをお手本とすること沢山あると思います。
日本とは国大きさが違うとか、都市国家だからできる事というのは、
単なる言い訳だと思うのですが。
こんな話題もあります。よろしければ読んでください。
▶ シンガポールは本当に世界で一番物価の高い都市なのでしょうか?
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