シンガポールに開設した法人で、小切手を使う

小切手の画像

前々回のブログで、
シンガポールの法人口座の開設について、ご説明させていただきましたが、
今回は口座開設後、利用する機会が多い小切手についてお話します。

目次

シンガポールでの小切手の使い方

インターネット・バンキングが普及したとは言え、
シンガポールでは、まだまだ小切手の利用がさかんです。

日本では、あまり馴染みのない小切手ですので、
シンガポールで会社設立後に、
その使い方に戸惑う方も多いです。

そこで、今回は小切手の仕組みや使い方をご説明致します。

その前に、
小切手とは一体何?

ウィキペディアによると

銀行等の支払人に対して口座を有する振出人が、所持人(または名宛人)に対し作成者(振出人)の口座から券面に表示された金額の一覧支払いを委託する有価証券。

とあります。
わかったようで、わからない説明ですね。

ものすごく簡単に言うと、
小切手とは、
現金の代わりに使用することができる、
金額が記入されたです。

多額の金額の取引で、
振込以外の手段として利用したり、
第三者を介して、
支払をしたい場合などに使用されます。

シンガポールでは、不動産物件の契約の場合、
オーナーへ支払う手付金は、
エージェントを通しての支払いが、
ほとんどとなるため、
小切手が頻繁に使われます。

振込などと異なり、どんな大きな金額でも
手数料がかからないので、
シンガポール国内の取引であれば、
かなり利用価値の高いものです。

小切手の使い方

さて、小切手の使い方です。

法人口座(当座口座)を開設すると、
ほぼ自動的に小切手が発行されます。
銀行によって異なりますが、
月に10枚から30枚程度の小切手に関しては、
発行手数料は無料となります。

支払をしたい相手の名称と支払額を記入して、
支払先に渡す。

あるいは支払先の銀行に持ち込むと
相手の口座に入金される仕組みです。

無記名の現金小切手というものもありますが、
今回は、主に支払先が明記された
小切手について、説明致します。

小切手の記入の仕方は、下記の画像をご覧下さい。

記入方法を順を追って説明致します。

  1. 振り出し人の名前を記入します。
  2. 支払金額を文字にて記入します。
    記入の仕方は、既にDollarsが小切手に印刷されているので、
    数字から始めます。
    セント単位の支払があるときは、CENTSと記入してから、数字を記入します。
  3. ‘or Bearer’を打ち消し線で消去します。
    ちなみにBearerとは小切手の持参人の事を指します。
    現金小切手の場合は、ここを打ち消すと小切手を現金化することができません。
  4. 小切手の左の隅に斜めの二本線を入れます。
    これも現金小切手の場合は、線を入れると現金化することができません。
  5. 日付を記載します。
    シンガポールの場合、イギリスと同じ日月年の順になります。
    米国とは異なりますので、ご注意下さい。
    年については最後の二桁を記載します。
    2018年5月10日の場合は、100518と記入します。
  6. 2で記入した金額を数字で記入します。
    ドルとセントの間にはピリオドが入ります。
  7. 7番の線の下にはみ出ないように、
    銀行を開設した時と同じ書式でサインをします。

ちなみに、このサインですが、小さな金額の時には、
多少綴りが申請時と異なっても何も言われませんが、
大きな金額の場合、
「サインが異なります」と言われる事もあるので、
気をつけましょう。

日本の小切手とシンガポールの小切手との違い

日本の小切手と比べると扱い方に、大分異なる点があるようなので、
次にその違いを見ていきましょう。

社判は不要

シンガポールは欧米と同様で、サイン社会です。
社判を必要とする場合もありますが、
日本と異なり通常の書類にはゴム版が使用されます。

銀行で口座開設をする時に、
特にこちらから取引に関して社判が必要と指定しない限りは、
全ての取引はサインで行われます。

このサイン、日本人離れないせいか何度も書いていると、
微妙に綴りが異なって来ます。

小切手の書き方の欄でも、ご説明させて頂いたようにサインが異なってしまうと
小切手が現金化されないと言う事態にもなりかねませんので、注意が必要です。

小切手の有効期限が異なる

小切手は、振り出してから一定期限内に支払を行わないと無効になってしまいます。

日本では、小切手法という法律があるそうで、
国内において振り出された小切手は、
10日以内に支払掲示をしなければいけないようです。

シンガポールの場合、振り出された小切手は
6ヶ月以内に銀行へ持ち込む必要があります。

小切手を記入する時に、気をつけること

シンガポールでの小切手の使い方、なんとなく分かって頂けたでしょうか?
日頃使った事がない小切手なので、始めは戸惑うかもしれません。

記載している項目に間違えがあると、小切手は振り出し人に返却され、
振出人から、手数料が徴収されます。
手数料の額は銀行によって、異なりますが大体S$50前後になります。

うっかりしたミスで、損をしないように、
上記の画像を参考にきちんと内容を記載して下さい。
もし、不安であれば、銀行のカウンターで質問しましょう。
正しい記入方法を説明してくれます。

小切手が現金化されるのには、数日かかります

通常小切手は、デポジットボックスという、
銀行に設置されている郵便ポストの受け口のようなところへ、投函します。

大きな金額のときなど、
本当にこれが相手側に支払われるのかと、少し不安になってしまいます。

デポジットボックスに投函された小切手は、
一日に一度、銀行の窓口業務が終了する少し前に回収されます。

現金化されるのは、翌営業日の午後になるので、
急ぎの支払のときは他の方法を利用することをおすすめします。

クロスを入れていないサイン入りの小切手はむやみに持ち歩かない

きちんと、支払先を記入した小切手であれば万が一紛失したとしても、
第三者がお金を振り出すことはできないので、安全ですが、
予めサインだけしてある、クロス無し(図の3番と4番の記入)の小切手を紛失してしまうと、
誰でもその小切手を銀行に持ち込むことが可能になりますので、注意しましょう。

海外で事業を行うということは、
殆どがはじめてのことばかり。

日常の慣れないことや、煩わしいことはできるだけ、
専門家の力を借りて、
無駄な時間を省きましょう。

そして、ご自身はビジネスに注力することをオススメします。

当社では、シンガポールへの進出を
ご計画中の経営者の皆様のサポートを提供しております。

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シンガポールへの移住に関しては、 シンガポール移住サーポート

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