海外移住先にシンガポールが向いている人、いない人。

人が海外移住を思い立つのは、様々な理由からです。

例えば、

  • 日本社会の閉塞感に嫌気がさしてきたので、海外へ飛び出したい。
  • ギスギスした日本に住みつづけるより、のんびりした国で余生を送りたい。
  • 日本の教育制度に疑問を感じるので、外国で子どもに教育を受けさせたい。
  • 日本と違った世界に身を置いてみたい。
  • 自分のビジネスが、海外でも通用するか試してみたい。

あるいは、マスコミが煽り立てているので、
何となく、移住に興味が出てきただけかもしれません。

もしかしたら、

  • どこに使われているかよくわからない税金を、
    日本で払い続けるのは、もう嫌になった。
  • 相続税をとられることが許せない。

などの理由もあるかもしれません。

ひと口に海外移住と言っても、
移住先はその人の移住の目的や、し好、
更には、経済状況等によって大きく異なって来ます。

あなたが、今本当に真剣に海外移住を考えているならば、
無責任なマスコミの情報などに踊らされず、
正しい情報を収集し、
本当に海外移住が自分にとって最適な選択かを、
再確認してはいかがでしょうか。

今回は、シンガポールへの移住が向いている人、
向いていない人について、お話しさせて頂きます。

目次

こんな人には、シンガポールは移住先に向いていません!

いきなりですが、これからの項目に当てはまる人は、
残念ながらシンガポールへの移住は向いていません。
中には、海外移住自体が向いていない人もいるかもしれません。

せっかくシンガポールに来ても、「やっぱり日本の方が良かった。」と
思って、日本にすぐに帰国してしまう人達の予備軍かもしれません。

とにかく海外で起業したい・海外で働きたい

当社でもたまに、
「アジアのどこかの国で、起業を考えています。シンガポールについて教えてください」
という、ものすごくアバウトな感じのご相談を受けることがあります。

アジア=発展途上国。
日本より物価が安く、全てが日本より遅れている。
という、20年ぐらい前の認識が未だに残っているのですね。

海外と一口に言っても、
それぞれの国には、異なった特徴があります。

十分な予算や、はっきりとしたプランが無い場合、
シンガポールでの起業はお勧めできません。

シンガポールは、アジアの中では生活費が高い国です。
外国人が住める住宅の賃貸料も、日本の首都圏以上です。

そんなシンガポールで、新たに事業を行おうと思った場合は、
十分な予算が必要となります。

「シンガポールで起業する」
というと、何か響きがかっこいい。

そんな理由では、きっとどこへ行っても、難しいとは思いますが、
シンガポールは特に、
「ふらっと」訪れて簡単に起業できるような場所ではありません。

日本の年金と金融商品の運用益を使って、海外で暮らしたい

こちらも、次に多い質問です。

シンガポールは、
基本的には働かない外国人が
長期的に住めるようなビザを発行していません。

お隣の国、マレーシアがMM2Hという、
外国人の長期滞在用、リタイアメントビザを発行しているので、
同じ感覚で、マレーシアよりシンガポールの方がよさそうと思って
ご相談される方も多いです。

FXでシンガポールに移住!?のようなタイトルを見かけたことがありますが、
就労許可なしの滞在ができないシンガポールでは、
たとえ、キャピタルゲインは非課税だとしても、
FXなどの金融取引やその他金融商品の利息だけで、
生活することは出来ません。

どこかで雇用されるか、
ご自身で法人を立ち上げ、そこから就労許可を取得する必要があります。

勿論、永住権を獲得するという方法もありますが、
それはかなりハードルの高い手段となっており、
いきなりの永住権取得は、
一般の外国人では、まず不可能と思います。

とにかく、日本に税金を納めたくない

日本のマスコミが煽っているのが理由なのか、
その実情はよくわかりませんが、
4,5年前から、インターネット関連のビジネスなどで、
一時的に大きな収入を上げた人々が、
日本での税金の支払いを回避するために、
続々とシンガポールに移住してきました。

勿論、シンガポールは税率の低い国、
そして相続税や贈与税の無い国です。

但し、純粋に節税だけが目的で、
この国に暮らし始めると、すぐに不平や不満が出てきます。

シンガポールは、東京23区内とほぼ同面積の小さな都市国家です。
東京などと比べたら、本当に刺激の少ない都市です。

シンガポール生活に不満を頂くのは、
何故か理由はわかりませんが、
男性の方が圧倒的に多いようです。

英語を話すことが嫌、
外国に住んでいても、
日本人社会から離れたくない。
という方には、海外移住は向いていません。

シンガポールという地が、移住先にぴったりの方はこんな方です。

何か、結構きつい事を言ってしまいましたが、
決して、シンガポールの移住自体を
否定しているわけではありません。

反対に、しっかりとした考えがあって、
この地を移住先に選ばれたのであれば、
きっとシンガポールはあなたにとって、
素晴らしい場所となるでしょう。

以下のような方には、
シンガポール移住を強くお勧めします!

外国の文化に触れて暮らしたい。でも、英語がそれほど得意ではない。

シンガポールの公用語は英語です。
でも、母国語ではありません。

シンガポール人の母国語は多岐に渡っています。
なので、ネイティブな英語のスピーカーと違って、
外国人のつたない(?)英語にも寛容です。

また、シンガポール人からは、
こちらのいう事を分かってくれようとする姿勢が感じられます。

これは、欧米の国々とは大きな違いです。

シンガポールで使用されている英語は、
シングリッシュという、
ものすごく訛りが強く、
中国語やマレー語の影響を受けた英語です。

でも、その言葉を拒否せずに、
シンガポール人とのコミュニケーションを
進んでとって行く姿勢の方には、
とても、住みやすい国です。

小さなお子様がいらっしゃるご家庭

シンガポールというと、
日本では、節税というイメージがとても強い国だと思います。

でも、実は案外知られていませんが、
小さなお子様のいらっしゃるご家庭こそ
シンガポールは、移住に最適な国と言えます。

なぜなら、教育に関しては、
世界の中でもトップクラス。

毎年発表される、世界的な学力調査でも
常に上位にランクインしている国です。

また、多民族国家のため、
将来グローバルな社会で働けるような、
教育を受けることができます。

更に、治安も日本と同様、あるいはそれ以上に良いので、
お母さんと子供だけでの、外出も全く心配がいりません。
マレーシア(ジョホールバル)のように、
車が無ければ、生活に支障をきたすということもありません。

他にも、
小さなお子さんをお持ちのお母さんにとって
大きな、利点がシンガポールにはあります。

それは、
シンガポール人が子供に、とっても優しいという事。

ベビーカーで街を歩けば、そのやさしさに触れることができます。
日本のように、小さな子ども連れたお母さんに
邪見な扱いをする人を、今までシンガポールで見たことはありません。

MRT(シンガポールの地下鉄)などを利用すると、
小さなお子様連れのお母さんは、きっと安心すると思います。

そしてもう一つ、働くお母さんにとってのメリット。
それは、メイドさんを雇うのが、とても簡単な事です。

シンガポールの家庭のほとんどは共働きです。
子どもたちの面倒や、家事はメイドさんに任せて、
お母さん達も社会で活躍してます。

アジアの各国にいつも旅行したい

シンガポールのチャンギ空港は、
毎年、世界のランキングでトップの常連です。

ハブ空港としてのチャンギ空港は、
便利さや使い勝手の良さでも世界有数の空港です。

この便利な空港を利用して、
シンガポール自体はとても狭い国ですが、国内旅行の感覚で、
アジア各国に旅することができます。

中東やインド(こちらはどちらかというとビジネス向きでしょうか?)
へのアクセスもとっても便利です。

移住に大切なのは、住んでいる国の人を尊重する事

これは、どの国でも同じことが言えると思います。

シンガポールに移住してきても、ローカルとは一切交わらず、
狭い日本人のコミュニティーの中で、
日本語だけで生活している人も、決して少なくはありません。

そんな人たちに限って、
「シンガポールはつまらない」と言ったり、
シンガポール人の悪口を、言っている人が多いです。
そんな人たちの話を聞くと、本当に悲しくなってしまいます。

せっかく外国で暮らすと決めたのであれば、
その国を理解して、
もっと溶け込んでいく気持ちがあればよいのにと思います。

自分から心を開けば、
今まで見えてこなかった、新しい発見が沢山あるはずです。

情報におどらされるのが一番危険

日本で急速に注目を浴びてきている海外移住。

様々な情報が飛び交っています。

そんな情報のなかには、
営利目的の為に、
発信されている無責任な情報が多いのも事実です。

そんな情報に踊らされず、
ご自身で本当に目指しているものは何なのかを、
しっかりと自問自答してみてください。

海外移住で得るものは、沢山あります。

例えば、
英語力のスキルアップや国際感覚の習得。
更には、グローバルな人脈作りなど、
日本とは異なる場所での生活を、体験することによって、
身につくものは多いでしょう。

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