世界大学ランキングーどうして東大は、シンガポール大学に負け続けているのか

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本日のトピックスは世界から見た、日本の教育についてです。

9月15日(現地時間)英タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(The Times Higher Education)から、毎年恒例の世界大学ランキング(The World University Rankings 2017-2018)が発表されました。

英タイムズ・ハイヤー・エデュケーションの大学ランキングは、世界の大学のランク付けでは最も有名なランキングの一つとなっています。

*The World University Rankingsの詳細、及び昨年のランキングについては、
世界の大学ランキングで、アジアトップの大学は? をご覧ください。

まずは、ランキングをご覧ください

2018年度 THE世界大学ランキング TOP 22

 順位  大学名  国 昨年比
1  オックスフォード大学 UK 1→
2  ケンブリッジ大学  UK  4↑
3  カリフォルニア工科大学  USA  2↓
3  スタンフォード大学  USA  3→
5  マサチューセッツ工科大学  USA  5→
6  ハーバード大学  USA  6→
7  プリンストン大学  USA  7→
8  インペリアル・カレッジ・ロンドン  UK  8→
9  シカゴ大学  USA  10↑
10 スイス連邦工科大学チューリッヒ  スイス  9↓
10  ペンシルベニア大学  USA  13↑
12  イェール大学  USA  12→
13  ジョンズ・ホプキンス大学  USA  17↑
14  コロンビア大学  USA  16↑
15  UCLA  USA  14↑
16  ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン  UK  15↓
17  デューク大学  USA  18↑
18  カリフォルニア大学バークレー校  USA  10↓
19  コーネル大学  USA  15↓
20  ノースウェスタン大学  USA  20→
21  ミシガン大学  USA  21→
22 シンガポール国立大学  シンガポール  24↑
22 トロント大学 カナダ  22→

カリフォルニア大学のバークレー校は、昨年と比較して大きく順位を下げましたが、
それ以外の大学は、ほぼ例年どおりの順位。

上位23校中、アジアの大学は、
シンガポール国立大学(NUS)が22位にランクインしているだけです。
しかし、シンガポール大学は毎年、ジリジリとその順位を上げてきていますね。

シンガポールは着実に順位を上げているけれど…

今回の発表でシンガポールのNUS(シンガポール国立大学)は昨年から2つランクをあげて、これまでのベストである、22位にランクイン。
もちろん、アジアの大学ではトップです。

一方日本の大学は、東京大学の46位が最高位。
NUSとは対象的に、これまでのワーストランク。
更に、上位200位以上にランクインしている日本の大学は、
東京大学と京都大学のわずか2校。

日本人の物事を見る見方が、ものすごく内向き

今回の発表を受けて、各日本のメディアでは、色々なコメントを残していますが、
日本の大学の低迷ぶりを嘆く声と同時に「あれ?」っていう記事も結構目にしました。

あるメディアでは、「国際性などで日本の大学は“不利”」と言っていましたが、
これって少し、論点がずれているのでは無いかと感じました。

ベネッセのサイトでは、もっとはっきりと、
この評価は日本には不向きと言い切っています。

世界大学ランキング、日本勢が振るわないのはナゼ?

THEのランキングは研究力や国際性などに重点を置いた13指標で決められており、教育に重点を置く日本の大学の評価には不向きです。また、外国人の教員比率、論文の被引用数など国際化の面でも、日本の大学は日本人教員が中心で日本語の研究論文が多いという点が大きなマイナスになっています。

ベネッセ教育情報サイト

いや、不向き、向きって論点で語ることなのでしょうか…

今の日本はグローバルな、教育目指しているんのでは無かったですか?
それなら外に目を向けましょうよ。

日本国内の大学ランキングなんて作ってる暇があったら、
どうしたら、
日本の大学が世界で通用するようになるのかを、
考える事に時間を費やした方が良いと思います。

ベネッセ大丈夫か!

さらに、各学校の点数配分の詳細を見ていくと、
これら日本語メディアの論点が、間違っているのでは無いかということが分かってきました。

本当に国際性だけが問題?

100歩譲って日本は論文を日本語で仕上げるので、国際的に不利。
という点にフォーカスをして、各学校の評価付けを見ていきます。

東京大学の評価はと言いますと…
東京大学

リサーチは高得点ですよ。教職員のランク付けもまあまあです。
突出して低いのは、国際性。
要は、外国からの留学生が少ないって意味なのでは無いですか?

お次は、NUSの評価です。

シンガポール大学総合評価

確かに国際性(international Outlook)は95.8ポイントと高評価。
流石、マーケティングが上手なシンガポールです。
リサーチもなかなか、高いポイントですね。
でも、Teachingに関しては東大の方が高得点なのですよ。

ちなみに、トップにランクインした、オックスフォード大学はと言いますと…
オックスフォード大学

流石に、バランスが取れています。
国際性は僅かにNUSが上回っていますが、
リサーチや論文の非引用数(Citations)がとても高いポイントです。

実はオックスフォード大学、2017年度からトップの座についていますが、
2011年時は、なんと6位だったのです。
それから着実にランクをあげて、1位の座をゲット!
学校の弱みを徹底的に研究して、スコアアップに努めたという、情報もあります。

The World University Rankingsを基にして、進学先を決める学生や家庭もあるらしいので、
上位校はそのあたり、結構必死になってランクを守っているらしいです。
何も努力しないで、1位の座を保っているわけでは無いんですよ…

さてここで、世界ランキング27位。
アジアではシンガポールに次ぐ高いポイントの北京大学を見ていきましょう。
北京大学

国際性は東大ほどでは無いですが、かなりポイント低いです。
まあ、中国に留学したい学生って結構限られているかと思うので、
これは致し方ないかと思います。
それ以外は、結構バランスが取れています。
Citationが低いのは、
やはり日本同様英文の論文数が欧米の大学に比べて少ないからでしょうか?
Industry Incomeは100!
ただ、上位3つはそれぞれ30%の配分に対して、Industry Incomeはわずか、
2.5%なので、ランキングにはそれ程後見はしていないかもしれません。

5つの審査指標に関しての説明は、こちらを参考にして下さい。(英文です)
THE World University Rankings explained

まとめ、今回言いたかった事

確かに、公用語として英語という武器をもたない日本の大学は、
欧米の指標に則ったランキングでは、不利なことは多いと思います。

ただ問題なのは、年々日本の大学のランキングが落ちているという事実です。
初めからランク付けが低かったのであれば、
「しょうが無いよね。日本には不利なランク付けだから」って言えるかもしれません。
ただ、それではあまりにも不甲斐ないですけどね。

こちらに、2011年度から2018年度までの、東京大学とシンガポール国立大学の順位の移り変わりを比べてみました。

 東京大学  NUS
 2011  26  34
2012  30  40
2013  27  29
2014  23  26
 2015  23  25
2016  43  26
2017  39  24
2018  46  22

どうですか、皆さん。
なんと東京大学はこの8年間の間に、20位もランクを下げているのですよ。
対してシンガポール大学は、12位もランクアップ。

これで、「ランキングの評価は日本の大学に不利だ!」
なんて不満を言っている事が、おかしいのがわかりますよね。

明らかに日本の大学の地位が、世界の中から取り残されているのですよ。
なのに、その現実に目を背けて、
日本独自の大学ランキングを作って、自己満足してる日本って…

評価と言うのは、第三者が客観的にするから価値があるのであって、
自分の癒やすためにあるのでは、ありません。

こんな考えがある限り、やっぱり日本の教育、
ひいては産業も、ドンドン世界から取り残されて行ってしまいそうです。

おまけ

さて、最後にアジアの大学のトップ6をお知らせします。
(東大を表に入れるために、トップ6って半端な数にしてみました)
こちらも残念な事に、ランクを下げているのは東京大学のみ。
他の大学は、それぞれランクを上げています。

アジア上位6位までの大学

順位 大学名
22 (24-26) シンガポール大学 シンガポール
27 (29-42) 北京大学 中国
30 (35-47) 清華大学 中国
40 (43-44) 香港大学 香港
44 (49-59) 香港工科大学 香港
46 (39-43) 東京大  日本

*( )は昨年、一昨年の順位

これから、日本はどんな道に進むのか…

グローバル化って叫んでいなかったときのほうが、
少なくとも今よりは、グローバルだったかもしれませんね。

日本国内にいると気が付かなかった事が、
いったん日本から外にでてみると、感じることがあまりにも多いです。

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