シンガポールで飲食店を開業したい!そんな、あなたに知ってもらいたい本当の当地の食事情

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シンガポールで飲食店を開業したい!

その前に、シンガポールの食事情について詳しく知りたい。
でも、検索して色々調べてみても、なにか抽象的な説明が多くて
「このサイト、本当にシンガポールの事情知ってるの?」というのが
とても多いと感じませんか?

今回は、もうすぐシンガポール在住20年目を迎える私が、
いい加減なサイトの情報を一挙両断!

シンガポールの本当の外食事情や、
日本食店の事情をお伝えいたします。

目次

まずは、シンガポールの外食事情から

シンガポールの外食に関しては、
色々なサイトで適当(!)な事を言っています。

例えば、

シンガポールでは外食文化が根付いている。1日3食を外食で済ませる人もいるほどだ。

ちょっと、惜しいです。
”いるほどだ”ではなく、
たぶん3食外食家庭の割合の方が、そうではない家庭より多いと思います。

それは、シンガポールがまだ現在のように豊かでなかったころ、
「家で料理をしている時間があったら、外で働くべきだ」みたいな考えが、強かったのですね。
また、共働きが当たりまえのシンガポールでは料理をするのはメイドさんみたいな考えがあって、
メイドさんのいない家庭は必然的に外食になってしまうのです。

ただ、外食文化が根付いているからと言っても、
それが高級なレストランとかだけを指すのではありませんので、ご注意ください。
一般のシンガポール市民は、一食4シンガポールドル(320円程度)~8シンガポールドル(640円)と言った、
日本円にして、1,000円以下の食事をしていますから…
朝ごはんはもちろん、さらに安いです。

可処分所得の高い家庭では、高級レストランでの外食回数も多いですが、
そいう家庭は日常では、家でメイドさんが作った食事を食べる事が多いと思います。

現在、60歳から40歳ぐらいのシンガポールの女性は、
食事を全く作った事が無いっていう人結構いますよ。日本では信じられない話ですね。

当社のローカルスタッフの一人も、
「ハズバンドはたまに料理作るけど、私は料理の仕方知らない!」と言ってます。

シンガポールでは、
以前は外食が当たり前だったけれど、
若い世代を中心にたまには自分で料理でも家で作ってみようかな(あくまでも趣味的)みたいな風潮になって来ているような気がします。
YOU TUBEでもローカルフードの作り方(しかも結構怪しい)を披露してる人とか増えていますしね。

シンガポールでの出店をお考えの方は、
こんなシンガポールの、食に関するバック・グラウンドを手掛かりにして、
どんな層に、どんなものでアプローチするかを考える事、お勧めいたします。

日本人と違った視点、大事だと思います。

シンガポールの世帯支出調査より

シンガポール統計局では、5年に一度世帯支出調査を行っています。
Household Expenditure Survey 2012/13 (英文)

2012年10月~13年9月に実施した世帯支出調査によると、
総世帯支出は4,724 シンガポールドル(約37万8千円)
食費の支出は月額 1,188 シンガポールドル(約9万5,000円)。

支出額全体に占める食費の割合(エンゲル係数)は25.1%。
また、食費のうち外食費は 64.3%を占めています。
やはり、シンガポール人の外食に占める割合は相当高いですね。

食費の次は、交通費の811シンガポー ルドル(車の費用が含まれいる為高いのです。)
そして、旅行費154シンガポールドルと続きます。

因みに、総務省発表の日本の2016年5月の家計支出はといいますと、
総支出、28万1,827円の内食費は7万5千62円です。
エンゲル係数でいうと26.6%。日本の方がやや高いです。

お次は、シンガポールの日本食事情について

シンガポールでは、リーマンショック以降、
日系企業資本というか、日本にある企業が子会社の形で、
飲食業界に進出してくるパターンが、ものすごい勢いで増えました。

これは、日本の飲食コンサルが「シュリンクしている日本にいてはだめです。シンガポールに行けば、儲かるから行きましょう!」
みたいに甘い声をかけて誘致していることも、大きな原因の一つではないかと思っております。

もちろん、日本のマスコミのシンガポールの取り上げ方も大きく影響しているはずです。

この、日本食店出店ブームは、以前から個人ベースでシンガポールで、
日本食を営んでいた事業主の方にとっては、競争相手が多くなって大変な事とお察しいたします。
昔は、よかったな~って言ってる人も沢山いたりして…

ただ、日系企業による出店ブームはシンガポールに留まりません。
お隣のマレーシアも、タイやインドネシアもすごい日系飲食店進出ラッシュです。

シンガポールがあなたにとって最適の場所なのか、
それとも他のアジアの国の方が良いのか、
現地調査はしっかり行いましょう。

人の意見は、フィルターを通したものが多いです。
是非、ご自身の目で確かめてください。

あるコンサル会社さんのサイトの中に、
不思議な文面、見つけてしまったのでご紹介いたします。

一昔前まではシンガポールで日本食を食べるためには大変な苦労と高額な金額が必要でした。日本人が経営する日本食レストランがまだまだ少なかったためです。

その後シンガポールで会社を設立し飲食店を経営する日本人が増加し、現在では苦労することなく気軽に和食を食べることができます。

知らない人は、ふーんそうなんだ。って思いますよね。

私、今年で20年目になるんですよ。シンガポール。
もちろん、今よりは少なかったですよ。日本食のお店。

でもですね、当時からモスバーガーはあったし、(日本食とは、ちょっと違うかな?)
そのころ働いていた、僻地!にあったオフィスから、車で5分も行けばちゃんとした日本料理が食べられました。

少ないお給料でも、週に1度ぐらいは問題なく食べれる値段でした。
もしかしたら、現在の日本食店より安かったかもしれません。

焼き鳥だって、高島屋の地下で買えました。
大丸のあった、リャンコート(現在明治屋が入居しているビル)に行けば、手軽な日本食屋が多かった。
もちろんオフィス街のシェントン・ウェイにも…
カッページなんて、「ここは場末の日本か!」という感じだし…(今もそうですが)

それと、当時からシンガポールは、
他のアジアの国に比べて所謂「なんちゃって日本食」というのが少なかった気がします。

一番の日本食の思い出は、
シンガポールに着いて数日後に行った、
お寿司屋さんで鮟肝をつまみに出された時です。

「ここは日本か~!」ってびっくりしましたから。

その頃から高級店では、築地から魚、空輸しておりましたよ。

日本食を食べるのに「大変な苦労」をした記憶はありません。
ただ、日本と全く同じ味の「モスバーガー」とか「マック」とか「KFC」とかが懐かしかったですね当時。
全部ファストフードじゃないか!

この方の言っている、「ひと昔」とは一体どのくらい昔の事でしょう?
3年ぐらいシンガポールにいたくらいで、
こんないい加減な事、書かないでほしいな~。

建国当初から、日本の製造業を盛んに誘致していたシンガポールですので、
当時から日本人の駐在員は他のアジアに比べて多かったと予想されます。

それに伴って、駐在員の需要に則した日本食店が多く存在していた事は、
簡単に予測できますよね。

そんな事情も知らない、簡単に予測できることもしていない。
それで、果たしてお客様に的確なアドバイスができるのでしょうか?

すみません。話がそれてしまいました。
現在のシンガポールの日本食店の状況について、話題を戻します。

以前と大きく異なるのは、
日本食店のターゲットが日本人(駐在員)からローカルにシフトしている事です。

これは、日本人が食事に使う費用が以前より安くなっている事、
そしてこれほど多くの飲食店が出店してきているので、
日本人ばかりをターゲットにしていては、売り上げが期待できない事などが上げられます。

最近は、かなり少なくなりましたが、
日本人をターゲットとした店舗展開だけを考えている人とか結構いらっしゃいました。

未だに、日本人はお金持ち。
沢山お金を使ってくれると、思っていらっしゃる方もおいでのようです。

お金を沢山落とすのは、ローカルです。
そのあたりは、お間違え無きよう。

次回は実践編
「どうやって飲食店をオープンさせるか」についてお話しさせて頂きますね。

最後に

他のトピックス同様、本当に適当な事を書き連ねているサイトや資料が多い中、
下記にご紹介する、山田ビジネスコンサルティングの駐在の方が書かれた資料
加速する日本の飲食業・サービス業のアジア進出」は、お勧めです。
残念ながらページがなくなってしまいました!

裏付けのある資料をふんだんに使い、きっちりと実際に調査をしたことが読み取れます。
さらに、しっかりと個人の意見も入っています。

以前、シンガポールの間違った情報の見分け方を教えます。でご紹介させて頂いた、
信頼ができる情報のサンプルにしたいくらい立派です。

特に下記のご意見は、私のツボにはまりました!
この方正直すぎるーー。

味も日本と変わらない、どの地域で食べても美味しい(食通でなければ違いは分からない)。

このほかにも、まとめには、「うん。うん。」って思わずうなずくことが多かったです。

ただ残念なのは、4年前の資料なので、ちょっと中身が古くなっているかもしれませんね。

正しい情報を見極める力をつけて、是非是非シンガポールで成功してください。
当社もお力になりますよ!

当地での移住をご検討中の方は、

シンガポール移住サーポートのページを

そして、会社設立等については、

シンガポールビジネスサポート

も併せてご覧下さい!

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