シンガポールでカンパニーセクレタリーは必須ですか?

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以前も、シンガポール会社設立に必要な「会社秘書役」とは? その意味と役割をご説明
のブログで、シンガポールでの会社秘書役についてご説明させて頂いたのですが、

最近お客様から、
「秘書役費用がもったいないので、奥さんを秘書役にしても良いですか?」
というご質問をいただきました。

なので、今回はこのご質問に返答させて頂きたいと思います。

結論としては、「YES」です。
実際にローカルの個人で営業しているような会社では、
その人一体だれ?みたいな人を、秘書役に据えている会社も少なくありません。

ただ、本来の秘書役の役割を考えると、
ご家族(特にビジネスにはノータッチな方)を秘書役として登記するのは、
やはりお勧めはできません。

そもそも会社秘書役とは何?

まずは、会社秘書役とは一体何?というところからご説明致します。
正式名称は、Company secretaryあるいは、
国によってはcorporate secretaryと呼ばれているものです。

Secretary=秘書というと、日本ではなんとなく
社長秘書とか役員秘書などをイメージしてしまうのではないでしょうか。

でも、国家の機密に関する業務を行う官司(秘書官)も英語だとSecretaryです。

会社秘書役はどちらかというと、後者のニュアンスに近い気がします。
要は、会社の中枢の業務を行う人という意味です。

日本では、会社秘書役を就任させる義務がないので、
馴染みのない言葉ですが、
旧イギリス連邦圏の多くの国では、
会社秘書役の任命が義務づけられています。

シンガポールのお隣のマレーシアも、
会社秘書役は必要です。

秘書役の主な業務は、社外的な書類に、署名や認証を行う事です。

例えば財務諸表などにも、
会社秘書役の署名は必要になります。

その書類の内容が嘘偽りのないものだと、
宣言するのが秘書役の役目です。

取締役と同様に対外的に責任をともなう職務です。

上記のことを考慮すると、たとえ法律上はOKでも、
書類の内容が全くわからない、
取締役の奥様等を秘書役のポジションにおいてしまうのは、
会社的にはうーんという感じが否めません。

Wikiでは、下記のような表現が使われていますね。
コンプライアンス業務においては重要な役割を果たしているポジションと言えるでしょう。

company secretary is responsible for the efficient administration of a company, particularly with regard to ensuring compliance with statutory and regulatory requirements and for ensuring that decisions of the board of directors are implemented.

秘書役の業務とは?

それではここで、具体的に会社秘書役の役割を見ていきましょう!

一言で言ってしまうと、秘書役の役割は、
シンガポールの会社法で定められた各種書類の準備・提出・保管です。

もう少し個別に詳しく見ていきましょう

  • 株主・取締役・登記住所・資本金などの変更手続きに関する書類作成・提出・保管
  • 取締役会や株主総会などの各種議事録の作成・提出・保管
  • 定款の変更手続き
  • Company Sealや株券等の管理
    その他、会社運営に関する社外的に作成する書類は、全て秘書役の業務になっています。

こうやって見ていくと、かなり重要なポジションだと言うことが、
おわかりいただけるでしょう。

会社秘書役を内部で選出せずに、
外部の会計事務所や法律事務所に依頼する事は
コンプライアンスへの適切な対応という意味でも理にかなっていますね。

秘書役って誰でもなれるの?

最初のお客様の質問に戻りますが、
シンガポールに設立した法人が上場会社でない場合は、
会社秘書役に求められる資格等は、特にありません。

秘書役に求められる条件は、
シンガポールに正式に居住している人ということだけです。

ただし、会社秘書役の業務を正しく理解していただければ、
安易に身内の人を秘書役として任命するということは、
好ましいことではないことがはっきりするはずです。

実務上は経験がある人が、
秘書役に就任することがお勧めです。
通常は、法人設立サポートを依頼した会社に、
そのまま秘書役を依頼するケースがほとんどです。

最後に

シンガポールは他のアジアの国々と異なり、
法人登記等の業務が大変簡素化されているので、
事務手続き等のコストを抑えいたいと思えば、
今回ご説明させて頂いた会社秘書役業務や、
会計の帳簿作成、税務申告などを自社で行うことは可能です。

しかし、現地法人設置の本来の目的が、
ビジネスを成功させるため、
ビジネスを大きくするためであれば、
お金を産まない業務に時間を割くよりも、
会社の戦略構築や営業など
、売上に直結する業務に力を入れるのが、
正しい会社のあり方ではないでしょうか?

また、そもそも年間数千ドルの出費を細かく気にするようでは、
(しかも必要経費として認められる業務)
シンガポールでビジネスをしていく必要は、
ないのではないかなと思ってしまいます。

本日の結論は、
シンガポールの秘書役は、非上場企業の場合、
シンガポールに正式に居住している人であれば誰でもなることができる。
ただし、きちんと会社を運営いしていく上では
専門家に依頼するのがベストの選択。
ということになります。

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