世界リスク報告書2016年版

台風

以前、「自然災害が世界で一番少ない国は
というブログで、各国の自然災害についてお伝えしたことがあります。

今回は国連大学から8月の末に発表のあった、
「世界リスク報告書」(英文)について、お伝えしたいと思います。

リスクというと何を思い出しますか?
「経済的リスク」
「金融リスク」
「ITリスク」なんていうのもありますね。

この国連大学の報告書は、災害リスクにインフラと物流が与える影響を分析しています。
要は、自然災害のリスクが高い国でも、整ったインフラや物流の整備などで、
そのリスクが軽減されるという事を、様々なデータから実証をしています。

では、さっそく発表されたリスク・レポートを見て行きましょう。

目次

各国のリスク・ランキング

risk

この指標は世界171カ国のリスクを、
自然災害と社会的脆弱性の分析を通して、評価しています。

世界で一番リスクの高い国は、バヌアツ
その後、フィリピン、トンガと続きます。

国連大学のレポートによると、こちらの点数は
自然の脅威にさらされる可能性と、被害の受けやすさ、
対処能力や適応能力の組み合わせで採点を行っています。

リスク・ランキングの上位国に共通するのは、
台風やサイクロンの被害を一番に受ける国々だという事。
そして、インフラの脆弱さなどから、
対処能力や適応能力が劣っている国々という事です。

この表の中で登場していませんが、
日本は、12.99ポイントで世界で17番目。
先進国の中では、最高位(要は一番危険な国)にランクされています。

自然災害に見舞われる可能性

自然災害リスクランキング2016

こちらの表は、「自然災害に見舞われる可能性」のランキングです。

地震、台風、洪水、干ばつ、海面上昇の5種類の自然災害について
28項目の指標を分析し、
それぞれの国のランキングを決めています。

日本は4位にランクされています。
確かに、毎年台風の被害に見舞われ、
火山の爆発や地震など、
世界的にも自然災害が起こる可能性は非常に高い国です。

こうやって世界の国と比べた結果を知ると、
日本にお住まいの皆さまには、
ちょっとショックな出来事では無いでしょうか?

総合評価のランキングが高い国、低い国

欧米の先進国のほとんどが、リスク評価は100位以下です。

オランダだけが、ヨーロッパでは突出して危険度が高いですね。
国土が水面より低いことが原因かもしれません。

全体的にリスクの低い国は、中東に集中しています。
自然災害(地震や台風)の影響がほとんどない上に、
豊富なオイルマネーにより、
インフラや物流が整備されているからだと思います。

シンガポールは、171か国中159位。
世界の中でも、自然災害も少なく、
且つ、インフラが進んでいる国と言えます。

日本の安全は、高度な適応能力の上に成り立っている

日本って、本当に世界的に見ても自然災害のとても多い国です。
その自然災害を未然に防ぐために、様々な努力を施しています。

シンガポールの建築現場を見ると、決まって日本人の方々は
「こんな作りで、地震があったら大丈夫なのですか?」
と心配されます。

ある日系大手ゼネコンの方に伺ったことがあるのですが、
シンガポールの建築基準は、日本を除く
アジアの中では突出して厳しいそうです。

それでも、日本と比べたら比べ物にならないくらい甘いのでしょうね。

それは、シンガポールでは地震が起こる危険性がほとんどない事、
(今までに大きな地震が起こったことが、全くありません)
が大きく関係しています。

住む国を選べるのだったら…

レポートによると、2015年の1年間に世界中で346件の災害が発生し、
ほぼ1億人が被災。

22,000人以上が死亡、665億USドルの経済的損失があったということです。

レポートは、脆弱なインフラが
自然災害のリスクを更に増長させているという事実を、
世界に訴え、発展途上国への人道支援の必要性を指摘しています。

インフラの整備には膨大な費用が必要です。
発展途上国が、独自でインフラを整備するのは非常に困難です。

日本で度々起こる災害も、
これほど日本が発展している国で無かったら、
被害は想像もつかないほど、甚大なものになっていたかもしれません。

ただ、どんなにインフラを整備し、
非常事態に万全の備えを施しても、
自然災害を完全に防ぐことは、不可能です。

日本は、自然災害の被害を食い止める努力を続けています。
それは、とても誇らしい事ですが、
もし、自分で住む国を選べるのであれば、
やはり、自然災害の被害が最小の国に住みたいと思います。

自然の災害が少なく、
かつ何かあった時の対応能力や適応能力が高い国。

シンガポールは、世界でも少ないそんな国の一つなんだと、
今回の調査資料で再認識させられました。


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台風

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