世界最強の銀行はどこの国にあるのでしょう?

bank

国家への将来に対する不安や銀行金利の低さから、
海外で銀行口座を開設する方が増えているようです。

シンガポールでも、各銀行への日本人からの問い合わせが多くなっていることから、
日本人スタッフや日本語を話すスタッフの雇用を以前より活発に行っています。

シンガポールの銀行が人気があるという事は、
シンガポールという国自体が安全だとお墨付きを頂いたみたいで、
シンガポールで仕事をしている私にとっても喜ばしい事であります。

本日は、「銀行安全ランキング」の上位にランクインした10行をご紹介させて頂きます。

世界最強の銀行とは?

経済、金融情報を中心とした、アメリカの大手総合情報サービス会社のブルームバーグが発行している、
ブルームバーグ・マーケッツ誌は毎年「世界の最強銀行」の番付を発表しています。

「世界の最強銀行」の番付表は、1,000億米ドル以上の資産を持つ世界の公的、および民間銀行を対象に、
「リスク・アセットに対する中核的自己資本比率」、「総資産に対する不良債権比率」、「不良債権に対する貸倒金引当金比率」、「預金残高に対する預金借入金比率」、「経費と売上高の比較」の5つの基準を総合して順位を決定しています。

2015年度の番付けは下記のとおりです。

the strongest bank

2011年、2012年と続けて世界最強ランキングのトップだった、
シンガポールのOCBCバンクは残念ながら、2014年に4位に転落。
2015年には、一つ順位を戻して3位となりました。

ただし、2011年からずっと、シンガポールのローカルバンク3行は、
上位10行に名を連ねております。
(9位 DBSバンク 10位 UOBバンク)

目次

1位はハンセン銀行

昨年2014年に続いて2015年と、2年連続トップの座に就いたのは、香港のハンセンバンク。
HSBCの子会社ですが、母体が大きい為、リーマンショック後に抱えた不良債権問題などで、
なかなか業績が上向かない親会社をしり目に、
地元重視の政策で、世界第1位の座を維持しています。

日本人には、あまりなじみのない銀行ですが、
香港でHSBCの口座を開くよりは、
こちらのハンセン銀行に開設した方が安心かもしれませんね。
但し、海外からの使い勝手については不明です。

世界第2位には、日本の農林中金がラインクイン!

この表の2位にランクしているのは、日本の金融機関、
日本語正式名称:「農林中央金庫」です。

そもそも、なぜこの金融機関が世界で最も強い銀行の2位にランクインしているのか?
しかも、トップとの差は0.3ポイントと僅差です。

農林中金はその名のとおり、農協や漁港の為の金融機関です。

農林中央金庫(のうりんちゅうおうきんこ、英称:The Norinchukin Bank)は、1923年大正12年)に設立された農業協同組合森林組合漁業協同組合系統中央機関の役割を持つ金融機関であり、国内最大規模の機関投資家である。海外では日本最大のヘッジファンドとして名高い。略称は農林中金

農林中央金庫ーWIKIより

★ 国内最大級の機関投資家。
★ 海外では日本最大のヘッジファンドとして名高い。

とは。。。

全然知りませんでした。
不勉強ですみません!

さらに、

潤沢な資金を背景にヘッジファンドとして転換を遂げた。米国一流大学のMBA取得者約300人を抱える有価証券投資部門を擁し、ロンドン、ニューヨーク、シンガポールを拠点に海外積極投資を展開している。

銀行免許を持つ金融機関でありながら金融庁ではなく農林水産省の所管となっている。約3,200人の職員で、JAバンクから上がってくる約80兆円の預金を運用するため、有価証券投資、法人向け大口貸付業務が主流業務となっている。

とありました。

なかなか興味深いですね。

少し気になってしまったので、農林中金のホームページをのぞいてみると、
nourincyukin

本当だ。
日本円でというよりは、多くの資金を海外の貨幣で運用しています。
ロンドン、シンガポール、ニューヨークに現地法人があるのも理解できます。

JAからの預金を運用している、ヘッジファンドという位置づけなんですね。

日本の国会議員のどなたかが、「農林中金はいらない」と発言されたそうですが、
きちんと利益を上げて、
世界最強の2位にランクされている金融機関なのですから、
そんな言い方はなさらない方が良いのでは。

農協への融資のための金融機関という位置づけではなく、
もっと広い視野での農林中金をとらえても、良いのではと思います。

農林中金の事業に関して批判的なコメントも数多くあるようですが、
少なくとも、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)よりは、
集めた資金を責任もって運用していそうですから…

なぜ、農林中金が世界第2位なのか、考えてみました。

一般の銀行と異なり、
2位にランクインしている農林中金は、個人との取引を全く行っていません。

最強という意味では正しいけれど、一般の人には縁がない金融機関なんですね。

profit
世界最強の2位にランクインした、農林中金が持っている、他の金融機関にはない大きなアドバンテージは何かお気づきですか?

黄色の丸で囲んだところ、ご覧ください。
他の金融機関と比べて突出して、低い数字だと思いませんか?
これが、順位を引き上げている大きな要素ともいえるのではないでしょうか?

これは。。。

『経費と売上高の比較』です。

なぜ他の金融機関と比べて、経費が以上に低いのか?

それは、農林中金は営業をする必要が全くないからじゃなないでしょうか?
だって、80兆円が自然に集まるんですよ。

他の金融機関からやっかまれるのも、無理はありませんね。
でも、そんな事が言えなくなるくらいの運用成績を出して頂きたいと思います。

何か、本日は世界最強の金融機関のお話をさせて頂くつもりが、
農林中金の話題になってしまいました。

シンガポールのOCBCやUOB,そしてDBSのご紹介は改めてさせて頂きます。

OCBCについては、以前にこんな記事を書いています。
▶ シンガポールのOCBC銀行、バークレイズのアジアウェルス&インベストメント・マネジメント部門を買収

最後に

上位10行の内、アジアの銀行はそのうちの半数である5行。
アジアの銀行は豊富な資金を蓄えはじめています。
しかも不良債権を抱えているところが、欧米と比べて少ないです。

「大きな銀行」「世界的に名前が知れている銀行」が安全面でも、
決して有利というわけではないという事。
これからは、ちょっと考えてみた方が良いかもしれません。



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