シンガポールの法人税優遇措置について-PICスキーム

IRAS

本日は前回の、
▶ シンガポールの法人税優遇措置について-新設法人に対する免税制度を中心に引き続き、シンガポール法人に対する,税の優遇措置についてご説明させて頂きます。

本日はPICスキームについてです。

PICスキームとは?

正式名称は、Productivity and Innovation Credit Schemeと言います。

蛇足ですが、シンガポールはこの3文字略語が大好きです。
高速道路もECP(East Coast Parkway)とかPIE(Pan Irand Express way)とか、みんな3文字に略します。
*でも、なぜECPはパークウェイでエクスプレスウェイではないのか?
ECE(East Cost Express way) だと語呂が悪かったのでしょうか?
そういう細かいことを、気にしないのがシンガポールの特徴です。

シンガポール=すごく優等生できっちりしているというイメージをお持ちの皆さまも多いと思いますが、結構適当なところが多いシンガポールです。

でも、抑えるところはきっちり抑えるのがシンガポールです。

横道にそれてしまいました。
本題のPICスキームに関してです。

英語でも全然問題ありませんという方は、IRASのページをご覧ください。
とても詳しく説明されています。

デロイトさんでも、2015年の予算の日本語訳をPDFにて配布しており、その中にはPICに関しての説明もありますが、こちらはとても分かりにくいです。(ごめんなさい。こんな言い方をしてしまいまして…)

PICスキームでは、
1)60万シンガポールドルを上限とし、投資額の400%相当額を損金算入ができます。
2)年間10万シンガポールドルを上限とし、60%の補助金交付があります。

このスキームを利用するためには、下記の6分野に投資する必要があります。
研究開発、知的財産権登録、知財権の取得、設計、自動化装置・ソフトウエア、社員の能力向上研修費

単純に考えると、事業を発展させるための投資をすれば、60万Sドルを上限として、400%の損金算入ができるという事です。

例えば従業員に政府が定めた、講習を受けさせることにするとします。
その講習費が年間1万Sドルだった場合は4万Sドルは損金として算入ができます。
パソコンの購入も同様。PICスキームの6分野に含まれます。
中小企業にとって、60万Sドルの損金算入って結構大きな額だと思いませんか?

PICボーナス

更に、2015年度までは上記に加え、PICボーナスというものも支給されていました。
(残念ながら、2015年度でこの制度は廃止になりました。)

2013年度から2015年度までの3年間で、PIC適格支出の100%の現金が、上限15,000Sドルとして支給されます。
(ただし、このボーナスは課税対象となります。)

こちらのボーナスの受給資格は
1)最低5,000Sドルの適格PIC支出がある事
2)シンガポールで事業を行っている法人である事
3)3人以上のローカルスタッフ(シンガポール国籍又は永住権保有者)を雇用している企業である事。
の3点です。

廃止になったのは、不正に申請する人が多かったからかどうかは定かではありません。
基本的には自己申告ですが、たまにはIRASのチェックも入ります。

PICとは関係ありませんが…最後にもう一つ:WCS

お得意の3文字略語です。
正式名称はWage Credit Schemeと言います。
PICはクレジットまでしか略していないのに、こちらはスキームまで略して無理くり3文字にしています!

こちらのスキームは、2013 年度の税制改正により導入されました。
月額給与4,000Sドルまでのシンガポール人労働者について、2013年から2015年までの間、その昇給額の40%が政府から助成補助されるという制度です。

こちらは、シンガポール法人税に対する優遇措置とは少々異なりますが、シンガポール人を優先的に雇用する企業への優遇措置と言えるかもしれません。また、外国人雇用に対して不満を持つシンガポール国民への対応策でもあります。

2015年から2017年は比率が40%から20%に引き下げられます。

17%の法人税も、実行税率では10%以下になるという事、お分かりいただけましたでしょうか?

実は、これらの優遇措置以外にも、外国企業を誘致するための税金の優遇措置が色々あります。
ただ、これ等は海外の大手企業への誘致策がメインですので、この場でのご紹介は割愛させて頂きます。

シンガポールのビジネスに関してのご質問、疑問等がございましたら、ご意見をお寄せください。無料にて個別の返答は出来かねますが、こちらのブログで随時取り上げていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

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